宿曜経における二十七宿の解説その1

 「27宿」とは、主にインドで使われている「星座」の一種の事です。西暦806年頃に第16次遣唐使として中国に派遣されていた空海が日本に持ち帰った膨大な経典の中にあった「宿曜経」は、日本に初めて曜日(月〜日)の考え方を齎した経典でもあります。また、キトラ古墳や高松塚古墳の壁画に描かれていた星宿図は、まさにこの占いの原点となるものです。

 この占いは地球から見た月の位置で占います。
 そのため、精度の高い天文計算が必要になりますが、この占いが発祥した当時(8世紀以前)では、現在で言う旧暦(太陰太陽暦)が最先端の天文計算であったため、用いられていました。今でも、その名残で旧暦が用いられていますが、さらに高精度な天文計算を使用した現代版のものも当サイトでは紹介しています。
[27宿の概要]
 27宿は、星座と同じ類のもので、下記のように定められています。ただし、27宿は西洋占星学と異なり、黄道(太陽の通る道)を基準とするのではなく、白道(月の通る道)を基準とするとされています。 27宿(28宿)はインドでは「ナクシャトラ」と呼ばれ、アラビアでは「マンジル」と呼ばれ、アッシリアでは「マッサルトゥ」、バビロニアでは「マッザルトゥ」、そして中国と日本では「27宿」と呼ばれました。世界共通の名称としては「ルナーマンション」という名称があり、西洋占星術家にも認識されています。しかし、占いの方式はそれぞれ異なるようです。

[01]昴宿
[02]畢宿
[03]觜宿
[04]参宿
[05]井宿
[06]鬼宿
[07]柳宿
[08]星宿
[09]張宿
[10]翼宿
[11]軫宿
[12]角宿
[13]亢宿
[14]氏宿
[15]房宿
[16]心宿
[17]尾宿
[18]箕宿
[19]斗宿
[20]女宿
[21]虚宿
[22]危宿
[23]室宿
[24]壁宿
[25]奎宿
[26]婁宿
[27]胃宿

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